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人民元切り上げ(変動幅拡大)で恩恵を受ける銘柄


人民元の切り上げ問題は、今後、長期的にくすぶり続ける問題です。中国株投資家にとっては、中国の通貨上昇は中国の資産上昇につながるわけですから、基本的には朗報です。

ですから、銘柄選びにあたっても、人民元の変動幅拡大、つまり事実上の切り上げの恩恵を受ける業種や企業はどこなのか?常に念頭に入れたい点です。

まずは、その前に、人民元切り上げをめぐる関連年表をご覧ください。


人民元の関連年表 (出典:中国情報局)
1948年
12月 1日
中国人民銀行が河北省で設立、人民元を中国の新たな貨幣として発行
1953年〜
ソ連式の計画経済時期。人民元は1ドル2.42元に固定される。この非現実なレートを維持するため、徹底した一極集中型外貨管理制度を実施。
1970年〜
特に70年代末から、経済改革、いわゆる「改革開放」が進み、人民元と兌換券という二種類の通貨の使用が進む。
1980年
中国銀行に外貨調剤中心(外貨調整センター)が設立される。
1981年
1ドル1.50元
1984年
1ドル2.3元
1985年
1月 1日
1ドル2.7963元
1986年
7月 5日
1ドル3.1983元から1ドル3.7036元に調整
1989年
12月 26日
1ドル3.7036元から1ドル4.7221元に調整
1990年
11月 17日
1ドル4.7221元から1ドル5.2221元に調整、切り下げに伴うマクロ経済への影響が顕在化。1993年には1ドル5.8元程度に。
1994年
いわゆる「マーケットを基盤とした変動相場制」(実質的な対米ドル固定相場制)が施行、1ドル8.70元に調整される。
1994年〜
アジア金融危機、元の切り下げが話題に。
1995年
1月 1日
兌換券の廃止
1996年
12月 1日
実質的な小幅な切り上げが行われ1ドル8.3元程度に。その後、再び、1ドル8.28元程度となり、変動幅は非常に狭い範囲に限られる
1997年〜
1日の変動幅が120ベーシスポイントとなる。
2003年〜
人民元切り上げの機運及び世論、議論が国内外で高まる。
2005年
7月 21日
人民元切り上げ、対米ドル固定を廃止、通貨バスケットを参考とする管理フロートに。
2005年
8月 10日
人民銀行の周小川・主席が、人民元のレートを決定する通貨バスケットの構成要素として、米ドル、円、ユーロ、韓国ウォンなどを発表。


私たち日本人は、かつて中国旅行に行くと兌換券を渡されました。かつて中国旅行で使用した兌換券を、私もどこかに保管しているはずですが、当時はどうして外国人と中国人が別々の通貨を利用するのか理解できませんでした。

というか、格別、気にせず、利用していたような気がします。その兌換券も1995年には廃止されました。

人民元の切り上げは国内の輸出産業や不良債権を抱えた銀行経営への影響が大きいため、「中国当局は簡単に切り上げることはない」という見方もありましたが、2005年7月21日に対米ドル固定を廃止して小幅ながら変動幅を拡大しました。

米国と中国の貿易摩擦が強まり、米国国内の産業界から人民元切り上げを求める圧力が強まったことが最大の理由です。もちろん、中国当局としても国内の通貨量の膨張を抑制し、インフレを未然に防ぐためには、人民元の切り上げは有効という考え方があったのかもしれません。

ただ、変動が小幅だったために、切り上げ直後から、早くも追加的な切り上げ論がくすぶりました。

とはいっても、徐々にではありますが、人民元の国際化が進んでいるわけです。

しかし、中国株投資家にとって、何といっても気になるのは切り上げで恩恵を受ける銘柄はどれか?という点です。

そのヒントになるのは2005年7月の切り上げの際に、上昇した銘柄を調べることです。

そのとき上昇した銘柄は、不動産、金融・保険、高速道路など内需関連でした。一方、輸出に依存する企業は下落しました。

その理由は明快です。上昇した銘柄は中国国内の資産や通貨を収入にしている内需関連企業です。一方、下落したのは製品を輸出して外貨で代金を受け取る輸出関連企業です。

私の保有株でいうと、万科企業など不動産関連企業や江蘇高速など高速道路銘柄は上昇しました。

では、もう少し、人民元切り上げで恩恵を受ける銘柄とその理由を整理します。(これはあくまで管理人の個人的な見解です)


銀行・保険 大量の人民元を保有しているため、企業価値が高まる。 平安保険(2318)、中国人寿保険(2628)、中国人民財産保険(2328)
航空会社 外貨建ての債務が縮小し、返済負担が軽減される。 中国東方航空(0670)、中国南方航空(1055)
海外から原材料を
調達する企業
調達コストの低下 自動車メーカーなど
不動産関連 保有資産の価値上昇 中国海外発展(0688)、北京北辰実業(0588)、万科企業(200002)、


このほか、収益は人民元、決算は米ドルで計算する企業も人民元切り上げの恩恵を受けそうです。為替の変動というのは、国際的に展開している企業決算にはとても大きな影響を与えます。

2005年の急激な円安ドル高で、日本の自動車メーカーなどは、円換算の決算で大幅な増収増益となりました。売れた数量は同じでも、為替差益で決算が改善する好例でした。

しかし、中国の場合、日本とは違って、通貨価値が高くなる国ですから、海外での儲けは人民元換算では縮小するわけです。ですから、輸出依存度の高い企業が人民元切り上げで不利になるのです。

かつて日本円が100円台を割り込み、急激な円高に直面した際に、日本企業は企業防衛のために貿易決済の円建て比率を高めようと必死になった時期もありました。

為替損益の大きさというのは、外国為替証拠金取引を実践してみると、つくづく実感します。ほんのちょっとした値動きで数万円を瞬時に稼ぐことができるのですから、これが企業の決算という、大きな金額になると相当な損益になることが容易に想像できます。


それでは、中国企業で米ドルで決算発表している銘柄はないのでしょうか?

実はあるのです。

それは、中遠太平洋(コスコ・パシフィック、1199)です。

世界コンテナ市場でも有数の大企業で、主要業務はコンテナリース、コンテナ埠頭経営、銀行業務など。資産規模の拡大につれ、グループ企業の分割上場案もあり、今後、独自の物流ネットワーク展開も視野に入れています。

チャートをご覧になると分かりますが、ここは2005年7月の人民元切り上げのあと株価が急激に上昇しています。ただ、人民元切り上げが原因かどうかは分かりません。


最後に、人民元切り上げの恩恵をストレートに受ける方法をご紹介します。それは人民元を購入することです。

通常、人民元を購入するには、中国国内の銀行に口座を開いて預金するという、とても煩雑で、コストのかかる方法しかありません。

そこで、外国為替証拠金取引(FX)を利用する手があります。

FXで人民元の買いポジションを持って、人民元の切り上げを待つ。切りあがったら、その為替差益を受け取るという方法です。

ただ、人民元が切り上がると、為替相場の世界では、同じアジア通貨ということで日本円も上昇する傾向にありますから、確実に大きな差益を手に入れることができるかどうかは定かではありません。

その人民元を扱っているのが、三井物産フューチャーズです。あの三井物産の関連会社ですから、FX業者の中では信頼性抜群です。














 





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