FXは少ない資金でもレバレッジをかけて大きな取引ができますから、儲けが大きい反面、損も大きいというリスクがあります。ですから、FXで投資成績を高めるためには、損を小さく、儲けを大きめにして、8勝7敗の成績に収めることが肝心です。
投資は全戦全勝なんて無理ですから、勝ち越すことを目標にして、負けたときは負け方を小さくすることを心がけてください。
さて、それでは損を小さくする方法から、ご紹介します。
一日中、PCの前に張り付くことができるデイとレーダーは別として、朝と夜しかPCを見れない方にとって、最近のネットトレードはとても有効です。
自分の好きな水準で指値買いを予約できますし、指値で売り予約もできます。つまり、自動的に利益を確定したり、損切りができるのです。この自動売買を活用することが損を極力小さくする武器になります。
それでは各論に入ります。
自動売買の手法には以下の3つがあります。
@IFD(イフ・ダン)注文
AOCO(ワンキャンセル ジ・アザー)注文
BIFO(イフ・ダン→ワンキャンセル ジ・アザー)注文
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IFD(イフ・ダン)注文 |
このなかで、ぜひとも覚えたいのは、@の「IFD(イフ・ダン)注文」です。これは「If done order」の略で「もし、取引が成立したら」という意味です。為替ディーラーは「取引成立」という意味の「ダン」という言葉をよく使うそうです。
このIFD(イフ・ダン)注文というのは、前もって指値で売買の注文(逆指値注文)を出しておくことです。
たとえば、1ドル=100円の指値でドル買い注文を出したいと思ったとします。
しかし、上昇するのか下落するのか分からない状態なので、「1ドル=98円まで下落したら損切りをしたい」と考えたとします。
相場に張り付いていることができない投資家は、あのIFD(イフ・ダン)注文を活用するわけです。
要するに、「イフ・ダン」、もしも、@「1ドル=100円の取引が成立」したら、A「1ドル=98円の逆指値決済注文」(ロスカット注文)が有効になるという注文が出せるわけです。これを活用すると相場を注視していなくても自動的に損切り(ロスカット)をしてくれます。
逆に、この「イフ・ダン」は自動的な利益確定にも活用でします。
上昇トレンドが強い相場のなかで、「1ドル=100円で買い注文を入れ、1ドル=102円円まで相場が上昇したら利益を確定したい」と考えたとします。
この場合は、「イフ・ダン」、もしも、「1ドル=100円の取引が成立」したら、A「1ドル=102円で逆指値決済注文」(利益確定)が有効になるという注文ができます。
このIFD(イフ・ダン)注文は個人投資家には必須のリスクヘッジ法ですから、ぜひとも覚えておいてください。
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OCO(ワンキャンセル ジ・アザー)注文 |
OCO(ワンキャンセル ジ・アザー)注文というのは、文字通り「あらかじめ2つの注文を出しておいて、ひとつが約定したら、もうひとつはキャンセルする」という注文方法です。別名、W指値注文ともいいます。
これは利益確定に使うケースが多い手法です。
たとえば、1ドル100円でドルを買って、1ドル120円まで上昇したとします。すでに含み益は100万円ほどあるので、そろそろ利益確定をしてもいいのですが、もう少し利益を膨らまして利益確定決済もしたい。こう考えたとします。
そこで、2通りの注文を出します。
@1ドル125円まで上昇したら決済する。
A1ドル119円に下落したら決済する。
@で決済すると利益はさらに拡大しますが、相場が思うように上昇せず、下落してもAの決済が有効になって100万円近い利益は確保できます。
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IFO(イフ・ダン→ワンキャンセル ジ・アザー)注文 |
IFO(イフ・ダン→ワンキャンセル ジ・アザー)注文というのは、これまで説明した IFD(イフ・ダン)注文とOCO(ワンキャンセル ジ・アザー)注文を足したものです。
つまり、ある約定が成立したら、自動的に@とAの注文が出され、どちらかが成立すると一方の注文はキャンセルされるというものです。
これは現在の為替相場より安くドルを買って、買ったあとは少しでも高く売るか、相場が下落しても損をできるだけ少ない水準でロスカットしたいというときに活用するものです。
これも上昇相場で大きな力になりそうです。下落相場で、この自動取引を連発すると、自動ロスカットの連続になるので、そういうときは「休むも相場」という言葉を思い出して底打ちを確認してから、仕掛ける方が賢明です。
また、IFO(イフ・ダン→ワンキャンセル ジ・アザー)注文は、レバレッジを大きくかけて少しの値動きでも儲けも損も大きく出るような相場を張るときにはとても有効かもしれません。
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