あとがき

五剣伝の外伝です。
薫瑠の人界放浪の中の一幕。
後半のファムの語りの部分は、あんなに長くなるはずではなかったのですが、
薫瑠のその後の人生観(?)を形作る上で、
人界の様子と天使の所業を重ね合わせる描写があった方がいいなあと思って
あんな感じになりました。
あと、基本的に天使は、人間に正体を知られてはならないと教えられています。
だから薫瑠は前回、三郎が気づく前に去ったのです。
今回はファムに気づかれた(自分でバラした?)けれども、
あまり慌てた様子はありません。
それは、人界を放浪しているうちに
少しづつ頭が柔らかくなったってとこでしょうか。

さて、この話についてです。

真堂薫瑠:
後の剣天使。三郎のことをずっと探している。
リボンを残して来たが、人界ではその魔力だけではなかなか探し出せない。
結局、ファムの統一事業が成されたあとも彼女の旅は続く。
ファム・シルバーストーン:
後に砂漠を統一する人。もちろん人間。
今回はただの傍観者だったけど、かなり腕は立つ。
普通の人には見えない物が見える、という能力が少しだけある。
無名の悪魔:
いわゆる雑魚。転移魔法が使えるけど、実力はたいしたことなし。
魔法偏重型の天使や悪魔は大抵、人界の魔的要素の希薄さに
痛い目を見ることになる。まぁ火王ヴァルーガぐらい強ければ…。

1999.12.30

back