あとがき

五剣伝シリーズの第四話(の第1章)です。
第三話のあとがきで『近いうちに第4話以降も書き上げる』
などと豪語したのはもはや3年半も前のこと…。(涙)
別に完全に忘れてたわけではないんです。単に気力の問題。
その間に『人界編』に続く『魔界編』、『天界編』のネタは
かなり色々と考えてたし。(いいわけ)
まぁ、なるべく早く『人界編』を完結させて、次に進みたいものです。
さて第4話では3つの闘いを描くつもりですが、今回はその一つ目として、
人間VS悪魔の純粋な剣術勝負です。
たった一合の斬り合いがこの話の全てです。
ちなみに、ファウストが決闘する為に遙を待っていたというのは本当。
ファウストは日頃から剣の腕を競う相手を探しているのですが、
そんな猛者はそうそういるものではないのです。
天界や魔界は魔的要素の濃度が高いので
そこでの闘いは剣より魔法の方が有利になりやすい。
その為、多くのものは魔法の鍛錬にばかり精を出し、
剣はおろそかになりがちなのだ。
純粋に剣だけで考えると、天界、魔界において
ファウストと同等かそれ以上の技量を持つものとしては、
天界:剣天使・真堂薫瑠、炎天使・小林響
魔界:魔界指導者ローウェン、”白狼”
の4人ぐらいでしょう。
それだけファウストの剣技が卓越してるということ。
そしてファウストに見込まれた遙の剣技もまた然り。

ではこの話についてです。

橘遙:
今回の主役。見事にファウストの撃退に成功する。
彼にとっては後にも先にも大勝負はこの一戦だけ。
しかし、これからもたびたび登場することになる。
水王ファウスト:
剣術バカ(笑)の悪魔。
魔法を使えば遙なんか一撃なのに、そんなことはしない。
もちろん決闘の最中に腕を再生したりもしない。
それが剣士のプライドか。
ちなみに相手が魔法を使える者ならば、
彼も容赦なく魔法を使うだろう。
そしてその時こそ、彼の持つ『魔剣エブライム』は真価を発揮する。
ちなみに今回は喋り過ぎ。寡黙キャラなのに…。
火王ヴァルーガ:
真剣勝負をぶち壊しにした張本人。
でも彼は彼で色々大変だったのだ。
ボロボロになったローブがその証。
これについては次回の第2章でばっちり語られる予定。
魔剣エブライム:
五剣のうちの一本で、ファウストの愛剣。
あらゆる魔法を吸収し、それを任意に解き放つことができる。
付属の宝玉は『Breath of Blue(青の伊吹)』と呼ばれるもので、
世界の底から湧き出す非常に濃度の高い純粋魔的要素を
直接放つ『色魔法』を使う為の媒体となっている。
色魔法は青、紅、白、黒があり、いずれも通常魔法では防御不可能。
ゆえに超強力。

人界編完結は何年後だろう?あと3話なんだが……。

2003.8.10

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