「LAMENT」レビュー

1. prey -remix-
「ナイトメア4.1」より。 4thアルバムの記念すべき1曲目によもやこの曲が来ようとは…。 この選曲には誰もがぶっ飛んだことだろう。もちろん私とて例外ではない。 同人ソフトが収録元で、しかも色々といわくのある作品だったため これまでレア度が高かったのだが、 ここにきてようやく多くの人の耳に触れることとなった。 これぞI'veという感じのアレンジが最高。 間奏の、ピアノソロに徐々に音が重なってゆくところなど その最たるものである。 そしてこういうハイテンポでダンサブルな曲を歌いこなせるのは SHIHOさんだけだろう。
2. SNOW -Album Mix-
「SNOW」より。 しんしんと降り積もる雪の情景が目に浮かぶような曲。 Album収録に際して歌姫が松澤由美さんから島宮えい子さんに 変更されたが、あんまり違和感がなかったのは私だけ? それ以外では間奏のところでコーラス(ル〜♪)が入ったぐらいで、 あとは殆ど変わっていない。 しかし前奏、後奏がカットされる曲が多い中、7分を超えるこの曲が ノーカットで入るというのはちょっと驚き。 それだけI'veが力を入れてる曲だということか?
3. Save your heart -Album Mix-
「注射器2」より。 アルバム収録に際してボーカルがKOTOKO TO AKIから KOTOKO to 詩月カオリに変わった。 だが曲自体はほとんど変わってないはずで、 明るくポップな感じは今まで通りである。 ただ、KOTOKO TO AKIのときの方が2人の声が うまく引き立て合っていたような気がする。 やっぱりAKIさんはI'veに欠かせない存在だと思ふ。 復帰して『新しい恋のかたち(フルバージョン)』を歌ってから 彼女はどこへ行ってしまったのだろう?
4. Face of Fact
「BALDR FORCE」より。 歌詞カードには「BALDOR FORCE」と書いてあるが、これは誤りです。 C.G MIX、fishtoneのペアによる会心の作。 トランス色の濃いサウンドに酔いしれるべし。 困難の中でも前を見据えて進んでゆくようなKOTOKOさんの歌詞と 歌声もまた絶妙である。 …そしてアルバムでも”今を創るしんじちゅ〜♪”(笑)は相変わらず。 ちなみに今回は収録に際して前奏部分が4小節ほどカットされている。
5. 遮光〜かげり〜 -Album Mix-
「Code-棘-」より。 新アレンジでいい具合に音の厚みが増している。 しかし原曲の持つなんともいえないけだるい感じは健在で、 それが心の深部に浸透してくる。 こんなところがダーク曲の醍醐味の一つである。 そしてこの曲では、KOTOKOさんの声がなんかOUTERっぽい。 (同一人物だけど…)
6. 僕らが見守る未来
「はじらひ」より。 アルバム恒例のBLUE GALE曲だが、今回は2枚でこの一曲だけ。 なんとなく懐かしさの漂う曲調に心が和む。 間奏でのオカリナ(?)も素朴な感じをアップさせてて◎。 wata氏の英詞がアレな気がするけど、 それはそれでアクセントになっている。
7. GREEDY
「失格医師」より。 これこそI'veのダーク曲の鑑である。 妖しげなサウンドと救いようのない絶望感の漂う歌詞がたまりません。 ”破られた〜繋がれた欲望”なんかが特に好き。 そしてそんな曲調にMOMO氏のボーカルが非常に良く合うのだ。 ちなみにアルバムでは前奏、後奏が共に4小節ずつカットされている。 ついでに14kHzあたりから上の音がばっさり切られてるらしいのだが……。
8. Feel in tears
「Heart of Hears」より。 新録だろうか?微妙に声が変わってるような気がする。 それと音の厚みが増し、洗練されたクリアなサウンド(笑)になっている。 こんな感じの可愛らしい歌詞と歌がKOTOKOさんの真骨頂と言えよう。
9. 夏草の線路 -Album Mix-
「Railway〜ここにある夢〜」より。 I've soundの中で2番目に好きな曲(1番は『風の辿り着く場所』)が 遂にアルバム収録。 このAlbum Mixは、オリジナルではKOTOKO TO AKIだった歌姫が KOTOKO to 詩月カオリになっている。 新アレンジでI'veらしいカッコよさがアップ。 爽やかなメロディーラインに乗るちよっぴり切ない歌詞が最高! 特にサビの”大切なもの〜笑いあえる”はマジ泣けます。 控えめなアレンジで歌詞を聞かせるタイプの原曲とは なかなか甲乙つけがたい。 ちなみに私はこの曲のLong??? ver.のセリフが かなりツボにはまってるのであった。…負け犬。
10. 雨に歌う譚詩曲
「雨に歌う譚詩曲〜A rainbow after the rain〜」より。 個人的にはI'veのバラード中で文句なしのベスト曲。 雨の中の寂しくも美しい情景を綴る門司氏の歌詞が秀逸。 それをHealing leaf(島宮えい子、川田まみ)の 二人が見事に歌い上げている。 曲の前後に入る雨音のSEもすごく良い。 雨の日に聴くと雰囲気に浸れるので更にオススメである。
11. I pray to stop my cry -little sea style-
「陵辱痴漢地獄おまけCD」より。 既にリリースされている3つのバージョンのうち、 今回収録されたのは川田まみさんの歌う最新バージョンである。 根っからのダーク曲なのだが、無印版に比べてやや柔らかくなった音と たゆたう波のような旋律が不思議な雰囲気を作り上げている。
12. 悲しみの花
「復讐〜陵辱の刃〜」より。 高瀬氏によって書かれた、曲名通りの悲しげな歌詞がすごくいい。 ”はじける雨の糸〜星になろう”あたりが特に好き。 最近では全然作詞をしなくなってしまった高瀬氏だが、 彼の独特な詞をもっと聞きたいですね。 ちなみにこの曲は、アルバムバージョンでは フェードインとそれに続く前奏約3小節分がカットされている。 いと残念なり。
13. Lament
新曲にしてこのアルバムのタイトル曲。 荒野をひとり往くようなイメージが印象的である。 ギターによるサウンドもまたポイント高し。 ボーカルはKOTOKOさんだが、声がOUTERっぽい。 そしてコーラスは高瀬氏!?(デマかも) ちなみにアルバム発売に伴ってI'veの公式サイト が更新されたのだが、 アクセスすると”Lament…”という声がするようになった。 (以前の声は”I've, low trance assembly”だった)


back