1997年G1観戦記

Last update on Dec.24 1997

このページは 1997年の G1レースを見た感想のページです。

フェブ皐月春天NマC高松宮ダー安田宝塚
秋華秋天エ女マCSJC阪神 3牝朝日杯スプリン有馬

(注)成績のカッコ内の数字は単勝人気。


フェブラリーS

97.2.16 東京ダ1600m 5歳上(混指) 定量  16頭 不良
    4  8 シンコウウインディ  56 岡部   (6) 1.36.0
  ▲6 11 ストーンステッパー  56 熊沢   (1) クビ
  ◎4  7 バトルライン        56 横山典 (2) 3
  ○5  9 ビコーペガサス      57 武     (5) 1-3/4
    7 13 ビッグショウリ      57 蛯名正(10) 1-3/4
単8 1,190円  複8 260円, 11 140円, 7 150円
枠4-6 360円  馬8-11 1,570円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ バトルライン (3)
○ ビコーペガサス (4)
▲ ストーンステッパー (2)
△ ユーコーマイケル (6)
注 アイオーユー (7)、マイネルブリッジ (12)、セイントリファール (8)

米 2冠馬サンダーガルチの弟という超良血の◎バトルライン。 昨年 9月のユニコーンSの降着以来どうも波に乗れずにいるが、 除外ギリギリを滑り込んできた今回は今までのウップンを晴らす走りをしてくれるだろう。 ○ビコーペガサス。デビューのころダートで 2勝しているとはいえ、G1ともなると力は全くの未知数。 しかしこの馬の底力を信じて対抗に推す。 ▲ストーンステッパーの前走(ガーネットS D1200m)は確かに強い勝ち方だったが、マイルではどうか。単穴止まりとする。 △ユーコーマイケルは▲のガーネットSで 2馬身差 2着にふんばっている。軽視はしない方がいいだろう。

【レース】 ドロドロの超不良馬場。まるで田んぼのようだった。 レースは強力な先行馬がいなかったので、押し出された形でアイオーユーとバトルラインが並んでハナに立つ。 ストーンステッパーが直後につけて前半 4Fは 47.3秒。これだけ悪い馬場だと速いのか遅いのかよくわからない。 4角を回ったところでバトルラインが単独で先頭に踊り出る。その横にストーンステッパーが並びかけてきた。 ストーンステッパーはマイルでも脚色が衰えない。一方バトルラインの伸び脚はあまりいいとは言えない。 しかしそのままなら当たりだ、と思ったのもつかの間、内から「かみつき馬」シンコウウインディが飛んで来た。 一気にバトルラインをかわすとストーンステッパーにも襲いかかり、首だけ出たところがゴール。 初代ダート王の座に就いた。 でもこの不良馬場じゃなあ。良馬場でやってほしいレースだった。

桜花賞

97.4.6 阪神芝1600m 4歳牝(指) 定量  18頭 不良
  ▲8 18 キョウエイマーチ  55 松永幹(1) 1.36.9
  ○8 16 メジロドーベル    55 吉田  (2) 4
    4  8 ホーネットピアス  55 木幡  (8) クビ
    2  3 ワンダーステラ    55 石橋 (15) 5
    5  9 オレンジピール    55 河内  (4) ハナ
単18 260円  複18 140円, 16 160円, 8 570円
枠8-8 490円  馬16-18 510円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ シーズプリンセス (12)
○ メジロドーベル (2)
▲ キョウエイマーチ (1)
注 フミノパラダイス (6)、ヤマニンザナドゥ (9)

阪神 3歳牝馬Sでメジロに 2馬身、4歳牝馬特別でキョウエイに 7馬身離されたもののいずれも 2着を堅持。 ここまで 9戦して複勝率 100%を誇り、重馬場になるとさらに浮上が考えられる◎シーズプリンセス。 鞍上も四位で月曜日の新聞の見出し「四位ズプリンセス」が目に浮かぶようだ。 ○メジロドーベル。前走のチューリップ賞ではハミがはずれて上を向き、 空を飛んで行きたいのかと思わせるような競馬で 3着敗退。 しかし阪神 3歳牝馬Sで見せた豪脚はあなどれない。 ▲キョウエイマーチは前走 4歳牝馬特別の勝ち方が圧巻だった。 スピードなら間違いなくこの馬だが不利な大外に入ってしまったことと不良馬場になってしまったことから ここは単穴にとどめておく。 以下は簡単にフミノパラダイス、ヤマニンザナドゥを押さえておく。

【レース】 全馬揃ったきれいなスタートから予想通り内枠のミニスカートがハナに立つ。 そして大外から一番人気キョウエイマーチが早くも並びかけてくる。 前半 3Fが 34.9秒というこの馬場ではかなりのハイペース。 シーズプリンセスは中団、メジローベルはやや後方といった位置取り。 4コーナー付近でメジロが大外をグイグイと上がってくる。 シーズプリンセスの脚色は悪い。 このまま 2強の一騎打ちかと思われたが、キョウエイはミニスカートを馬なりのままかわした後も 抜群の手応えで後続を寄せつけない。 終わってみればキョウエイマーチがメジロドーベルに 4馬身の差をつけて圧勝。 強い牝馬が現れたものだ。 メジロドーベルは距離伸びるオークスでの巻き返しに期待。 ちなみに予想は ▲-○ であるが、配当の低さからここは買っていない。外れである。T_T

皐月賞

97.4.13 中山芝2000m 4歳牡牝(指) 定量  18頭 良
    8 18 サニーブライアン    57 大西  (11) 2.02.0
    1  2 シルクライトニング  57 安田富(10) クビ
    2  3 フジヤマビザン      57 河内  (12) 3/4
    4  8 メジロブライト      57 南井   (1) クビ
    5  9 セイリューオー      57 蛯名   (9) 3/4	
単18 5,180円  複18 1,050円, 2 810円, 3 1,220円
枠1-8 7,180円  馬2-18 51,790円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ ランニングゲイル (6)
○ オースミサンデー (中止)
▲ エアガッツ (9)
△ エリモダンディー (7)、ヒダカブライアン (13)

同コース同距離のトライアル弥生賞を圧勝した◎ランニングゲイル。 今回もその時と同じように 3角あたりからまくり気味にしかけていけば直線の短い中山のこと、 後続を再度完封することも十分可能であると考える。 ○オースミサンデーはその弥生賞 2着馬で、かの有名な名牝ロジータの 3番仔。 ロジータからは、初仔のシスターソノが阪神 3歳牝馬Sで一番人気に推された程度で、 自身の競走成積に匹敵するような仔は出ていない(出たら大変とも言えるが)。 本格化はもう少し後かもしれないがここは期待したい。 メジロライアン産駒の 2頭からは▲エアガッツの方を推したい。 弥生賞は 1番人気にもかかわらず惨敗したが、あの時は久々のためイレこんでいたし 道中の不利も痛かった。人気を落としたここは絶好の狙い目。 以下、末脚恐いエリモダンディー、素質と鞍上岡部が恐いヒダカブライアンを押さえる。

【レース】 大外枠にもかかわらず、宣言通りに大西サニーブライアンがスタート直後から先頭に立つ。 1角辺りでテイエムキングオーがかわして先頭に出たが、それでもペースはスローになった。 人気どころのメジロブライト、ランニングゲイルはそれぞれ最後方と中団よりやや後ろ。 このへんでイヤな予感がしてくる。3コーナーでテイエムキングオーはすでに一杯になり、 再びサニーブライアンが先頭に立つ。さあここからペースが上がってくる。 メジロブライトもようやく動きだした。しかし◎ランニングゲイルの動きはいまいちだ。 これはまずいと思っているうちに直線になった。 この時点でサニーブライアンのリードがなんと 4,5馬身。場内は悲鳴と怒声に包まれる。 やられたー、これは後ろは届かねー。 と思ったが残り 100mで間を割ったシルクライトニングがサニーブライアンに急迫。 同じようにフジヤマビザンも出てきた。さらに大外を通ってメジロブライトが鬼脚で追い込む。 が、結局サニーブライアンがクビ差粘りこんで今年のクラシック一冠目の栄冠に輝いた。 馬連 51,790円はクラシックの最高配当記録。 なお、○オースミサンデーは最後の直線で故障発生。 非常に残念なことに予後不良で安楽死処分となってしまった。

天皇賞・春

97.4.27 京都芝3200m 5歳上牡牝(指) 定量  16頭 良
    2  4  マヤノトップガン    58 田原   (2) 3.14.4
  ◎4  8  サクラローレル      58 横山典 (1) 1-1/4
  ▲7 14  マーベラスサンデー  58 武豊   (3) 1/2
    8 16  ステージチャンプ    58 蛯名正 (8) 4
  △5  9  ローゼンカバリー    58 藤田   (6) 1-1/2
単4 370円  複4 130円, 8 120円, 14 130円
枠2-4 420円  馬4-8 440円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ サクラローレル (2)
○ ロイヤルタッチ (中止)
▲ マーベラスサンデー (3)
△ ビッグシンボル (6)、ローゼンカバリー (5)
注 エイシンホンコン (10)、メジロランバダ (9)

◎サクラローレルは昨年の年度代表馬。 春天でナリタブライアンをアッという間に差し切り、有馬記念では他馬を寄せつけない横綱相撲を見せている。 有馬以来 4ヶ月ぶりの競馬で不安もささやかれるが、ここは現役最強馬の名に恥じない強さを見せてくれるはず。 ○ロイヤルタッチは大舞台での底力があなどれない。菊花賞 2着が示すように長距離にもへこたれないだろう。 鞍上岡部の手腕を考えれば折り合いも心配ないだろう。 ▲マーベラスサンデーは心情的には本命にしたい馬ではあるが、2500m超のレースはこれが初めてということもあり、 ここは単穴までにとどめる。 以下勢いあるビッグシンボル、大人になってブリンカーを外すローゼンカバリー、 さらに好調が伝えられるエイシンホンコン、牝馬の意地を見せるかメジロランバダまで押さえる。 絶好調といわれるマヤノトップガンは、あまり好きじゃないという理由だけで無印。来たらあきらめる。

【レース】 逃げると見られていたギガトンが行かず、ビッグシンボルが引っぱる展開となった。 道中マヤノトップガンは前へ行ったり後ろへ下げたりと、とてもチグハグな競馬をしている(しめしめ)。 一番人気サクラローレルは中団を進み、その後ろにマーベラスサンデーがぴったりとマーク。 3コーナーあたりでサクラが少々引っ掛かって先団にとりついていく。 ちょっとやばいかもと思ったが、いやいやこの馬ならこのぐらいは屁でもないだろう。 マーベラスもマークを外さずに後をついていく。 4角でサクラとマーベラスが先頭に並びかけたとき、マヤノはまだ中団にいる(しめしめしめ)。 さあそこからは 2頭の激しい叩き合いだ。マーベラスが一瞬明らかに先頭に立ったがさすがはサクラローレル。 鬼のような勝負根性で差し返す。マーベラスも負けまいとさらに粘る。これはものすごいレースだ。 結局残り100m付近でサクラが半馬身前に出て勝負あった。 ...とその時、どこから来たのかマヤノトップガンが大外からグイグイと伸びてきて 2頭をアッという間に差し切ってしまった。 従来のレコードを 2.7秒も縮めるスーパーレコードで幕切れとなった。本当に見ごたえのあるレースだった。 なおロイヤルタッチは直線で故障発生。幸い大事には至らなかったが、2週続けて対抗に推した馬が競走中止。 呪われているのだろうか。;_;

NHKマイルカップ

97.5.11 東京芝1600m 4歳牡牝(混指) 定量  18頭 良
  △7 13  シーキングザパール  55 武豊   (1) 1:33.1
  ○7 14  ブレーブテンダー    57 松永幹 (2) 1-3/4
    6 12  ショウナンナンバー  57 吉田  (14) クビ
    8 16  ヒコーキグモ        57 蛯名正 (9) アタマ
    3  5  オースミジェット    57 福永  (12) 1/2
単13 200円  複13 120円, 14 130円, 12 900円
枠7-7 320円  馬13-14 380円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ パームシャドウ (7)
○ ブレーブテンダー (2)
▲ オープニングテーマ (15)
△ シーキングザパール (1)、マイネルマックス (13)
注 スーパーナカヤマ (8)、ペイストリーシェフ (12)、ワシントンカラー (10)

◎パームシャドウ。ここ 3戦マイルを 2,1,1着。 特に自らペースを作り 1.33.8の好時計で逃げきった前走(マーガレットS)は評価していいだろう。 (ここのところ同じことばかり言っているが)鞍上岡部もフェブラリーS以来目立った活躍がなくそろそろ恐い。 ○ブレーブテンダー。前走 NZT4歳S ではシーキングザパールに完敗したが、距離が 1F伸びるここでは十分勝算あるだろう。 ▲オープニングテーマは朝日杯 3歳S 2着馬。休み明けの前走 NZT4歳S では 6着だったが、着差はわずか 0.5秒。 一叩きされて上がり目十分の実力馬である。 圧倒的一番人気のシーキングザパールは危険な人気馬と考える。 確かにここまでとても強い勝ち方をしてきているが、ポカがあることも事実。距離もベストより 1F長そうだ。 同距離のシンザン記念を勝ってはいるが、厳しい G1の流れともなると最後全く伸びずに終わる可能性もあると考える。 よってここは△にとどめておく。 同様に休み明けの 3歳チャンプ、マイネルマックスも△。 以下素質から可能性のあるスーパーナカヤマ、ペイストリーシェフ、ワシントンカラーを押さえる。

【レース】 スタートして岡部パームシャドウがハナに立つ。前半 4Fが 46.6秒と、平均ペースでレースが進む。 圧倒的な人気(馬連 3.8倍)の 2頭は並んで中団。 4コーナーまでは大した動きもなく進んだレースも直線に向いて人気 2頭が先団に取りついてきて一気に激しくなる。 しかしシーキングザパールの末脚はやはり強烈だった。馬群を割って先頭に立つと後は楽勝。 2着ブレーブテンダーにクビ差まで迫った 14番人気ショウナンナンバーには驚いたが、終わってみればガチガチの本命決着。 シーキングザパールの強さがひときわ光った一戦だった。 それだけに怪物スピードワールドの回避が残念でならない。いずれ対決してほしい 2頭である。

高松宮杯

97.5.18 中京芝1200m 4歳上(混指) 定量  18頭 良
  △2  4 シンコウキング      57 岡部   (6) 1.08.0
  ○8 18 エイシンバーリン    55 南井   (3) 1
  △3  5 シンコウフォレスト  57 四位   (4) 3/4
  注4  8 スギノハヤカゼ      57 田島裕 (7) クビ
  △2  3 マサラッキ          57 河内   (5) 1-3/4
単4 1,470円  複4 360円, 18 310円, 5 340円
枠2-8 2,390円  馬4-18 5,220円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ ビコーペガサス (10)
○ エイシンバーリン (2)
▲ ホクトフィーバス (18)
△ マサラッキ (5)、シンコウキング (1)、シンコウフォレスト (3)
注 ヒシアケボノ (14)、スギノハヤカゼ (4)、マリーゴッド (11)

◎ビコーペガサス。もう一頭短距離界で応援していたエイシンワシントンの分まで頑張ってほしい。 ほとんど応援馬券に思えるかもしれないが、調子も絶好のようだし応援分を差し引いても間違いなく争覇圏の一頭だ。 ○エイシンバーリンは前走で驚異の 1.06.9で走った馬。 4歳時からその快速ぶりは目立っていたが、6歳のいま完全に本格化した。再度の逃げ粘りに期待。 同型の逃げ馬▲ホクトフィーバス。人気簿の逃げ馬には注意が必要。 万が一エイシンバーリンが逃げを打てない場合にはこの馬の出番も十分ありうる。 以下、目下好調の上がり馬マサラッキ、底力ありそうなシンコウ両頭が△。 G1馬ヒシアケボノ、1400mレコードホルダーのスギノハヤカゼ、道悪の鬼(今日は道悪じゃないけど)マリーゴッドまで押さえ。

【レース】 好スタートのエイシンバーリンの更にハナを叩いたホクトフィーバスが先頭。前半 4Fが 44.3秒というハイペースとなった。 一番人気のフラワーパークは出遅れて最後方付近を追走。場内は大きくどよめく。ビコーペガサスは中団。 2番手にぴったりつけていたエイシンバーリンが直線入り口で先頭に立つとホクトフィーバスはそこまで。 ハイペースのため待機馬天国になるかと思われたが、粘った粘ったエイシンバーリン。 結局道中 6番手付近から馬群を割って出てきた英ダービー馬ドクターデヴィアスの弟シンコウキングが差し切り勝ち。 岡部はフェブラリーSのシンコウウインディに続いてシンコウの馬で今年 G1を 2勝目。 フラワーパークは 8着に敗れ、ビコーペガサスはいいところなく 10着惨敗。なんてこったい。

オークス

97.5.25 東京芝2400m 4歳牝(指) 定量  16頭 重
  ◎8 16 メジロドーベル     55 吉田   (2) 2.27.7
  注5  9 ナナヨーウイング   55 石橋  (13) 2-1/2
    6 12 ダイイチシガー     55 武豊   (4) 3
  △3  5 プロモーション     55 蛯名正 (6) 2-1/2
    2  3 オレンジピール     55 河内   (3) 1-1/4
単16 290円  複16 140円, 9 900円, 12 320円
枠5-8 2,510円  馬9-16 12,250円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ メジロドーベル (1)
○ キョウエイマーチ (11)
▲ エアウイングス (10)
△ ナイトクルーズ (7)、プロモーション (4)
注 ナナヨーウイング (2)、エイシンカチータ (6)

◎メジロドーベルは前年の 3歳牝馬チャンプ。 桜花賞ではキョウエイマーチに完敗したが、距離伸びるこの東京コースなら逆点は十分可能。 中間の状態も良いと聞く。自信の本命。...といいたいところだが、桜花賞馬○キョウエイマーチの強さはまさに脅威。 絶対に軽視はできない。もしかしたらこの馬はもう果てしなくとんでもなく強い馬なのかもしれない。 距離が若干長い気がするが、本当に強い馬というのは多少適距離から外れていても強いもの。 終わってみればあっさり、という可能性も大。 とはいえ ◎-○ の組み合わせはあまりにも配当が低すぎる。 ここはそれぞれ以下の 5頭へ流す 10点買いとしたい。 まず▲エアウイングス。陣営は秋以降に本格化としきりに言っているが、ここで狙ってみたい。 △として重得意のナイトクルーズ、勝負根性重視でプロモーション。 また、パワー型の差し馬ナナヨーウイング、なんとなくエイシンカチータを押える。

【レース】 何がなんでも行きたい馬がいないため、スピードに優るキョウエイが自然と先行。まあ大方の予想通りである。 人気のもう一頭メジロドーベルは後方待機。これも予想された展開。 レースは重馬場にしてはハイペースで進んだが、キョウエイマーチの手応えは 4角を回ってもまだ持ったまま。 こりゃやっぱり強い馬には距離は関係ないのかと思った瞬間、キョウエイが大失速。 あれ程きれいに失速されると故障かと疑ってしまう(とりあえず大丈夫そうだったが)。 そしてレースは馬場の真ん中を堂々を伸びてきたメジロドーベルが圧勝。 桜花賞の雪辱を果たすと共に、父ライアンの成し得なかったクラシック制覇を達成。 そしてそして 2着には伏兵ナナヨーウイングが飛び込み馬連 12,250円。 ちゃっかり押さえて初の万馬券ゲット!! うれぴー。

日本ダービー

97.6.1 東京芝2400m 4歳(指) 定量  18頭 良
  注8 18 サニーブライアン    57 大西  (6) 2.25.9
  ▲3  5 シルクジャスティス  57 藤田  (3) 1
  ○7 15 メジロブライト      57 松永幹(1) 1/2
  注4  7 エリモダンディー    57 河北  (8) クビ
  ◎6 12 ランニングゲイル    57 武豊  (2) クビ
単18 1,360円  複18 390円, 5 210円, 15 130円
枠3-8 2,050円  馬5-18 4,860円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ ランニングゲイル (5)
○ メジロブライト (4)
▲ シルクジャスティス (2)
△ サイレンススズカ (9)、シルクライトニング (除外)、セイリューオー (10)
注 エアガッツ (6)、エリモダンディー (4)、トキオエクセレント (8)、サニーブライアン (1)

◎ランニングゲイル。 昨年の朝日杯から本命にしているが、3月の弥生賞を見て「やはり今年のクラシックはこいつだ」と思った馬。 皐月賞では朝日杯同様また不利に泣かされたが、ダービーこそはの思い。 ○メジロブライト。先週同父のメジロドーベルのオークス優勝の勢いがある。 ここ数年のクラシックは新種牡馬の産駒が活躍していることからも争覇圏に推す価値は十分あると考える。 ▲シルクジャスティスの末脚は強烈。府中の長い直線で爆発の可能性大。はまればこの馬の圧勝か。 弥生賞でゲートをくぐって以来どうもお笑い馬の印像が抜けないが素質は高い△サイレンススズカ。 皐月賞(2着)のレースは勝馬よりも強い感じがした△シルクライトニング。 3歳時に重賞を連勝した才馬がここへ来て復調著しい△セイリューオー。 以下ライアン&横典の夢エアガッツ、末脚鋭いエリモダンディー、同条件の青葉賞勝トキオエクセレント、 フロックっぽいが一応敬意を表して皐月賞馬サニーブライアンまで押さえ。

【レース】 スタート直前シルクライトニングが落鉄して踏創を負って安田富男無念の競走除外。 レースは皐月賞馬サニーブライアンがスタート直後大外から強引にハナを奪った。 2角付近で流れは落ちつきサニーブライアンのペースとなる。 サイレンススズカあたりはいきなり引っ掛かっている。 有力どころは脚質から予想された通りにそろって後方に固まっている。 3角から4角にかけてもまだペースは上がらない。まずい、これは前残りになりそうだ。皐月賞の悪夢が頭をよぎる。 直線を向いてスパートしたサニーブライアンと後続との差は 3馬身から 4馬身。 うおー、皐月賞を鏡に映して見ているようだ。ランニングゲイル達はどこにいるんだー。 ああーまだ中団から後方だ。しかもランニングゲイルの前は馬群で塞がっている。 シルクジャスティスとメジロブライトが大外に持ち出して猛然と追い込んできたが時既に遅し。 サニーブライアンがまんまと逃げ切って二冠達成。第64代ダービー馬となった。 この馬強いのか弱いのかよくわからん。

安田記念

97.6.8 東京芝1600m 4歳上(国指) 定量  18頭 良
  ◎5 10 タイキブリザード  58 岡部  (1) 1.33.8
    8 16 ジェニュイン      58 田中勝(5) クビ
    4  7 スピードワールド  54 田原  (3) 1-1/2
    5  9 アマジックマン    58 武豊  (4) 3/4
    8 17 ナムラホームズ    58 上村 (15) 1-1/4
単10 230円  複10 120円, 16 260円, 7 230円
枠5-8 870円  馬10-16 1,360円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ タイキブリザード (1)
○ タイキフォーチュン (11)
▲ スギノハヤカゼ (13)
△ エイシンバーリン (9)、ビコーペガサス (6)、オースミマックス (17)、マサラッキ (7)

◎タイキブリザード。昨秋のブリーダーズCで惨敗後、半年の休養明けで前走京王杯SCをレコード勝ち。 やはり日本では一流の馬。メンバーにも恵まれた今回は負けられない。初G1制覇は目前。 ○タイキフォーチュンは昨年同じ舞台で 1.32.6という猛烈な勝ち時計のマイルCを制した馬。 その後今ひとつの成績が続いているが、復調著しい今回は十分に争覇圏内。オッズから見ても本命に推したくなるほど。 ▲スギノハヤカゼは芝1400mの日本レコードホルダー。中間の調教もよく、単ならこの馬を買いたい。 以下、逃げない競馬の目処のついたエイシンバーリン、いつも買ってるビコーペガサス、 2月以降本格化したと思うオースミマックス、調教一番マサラッキまで△。 4歳馬スピードワールドは今後ぜひ応援していきたい一頭であるが、 休み明けでいきなりの古馬G1ではいくらなんでも厳しいとみて今回は無印。

【レース】 注文通りエイシンバーリンがハナを切ってレースがスタート。スピードワールド出遅れ。 エイシンにマサラッキ、ヒシアケボノと続いて前半半マイルが 47.1。マイルG1にしてはスローなペースとなった。 有力のタイキ両頭はちょうど中団あたりを進む。そのまま大きな動きもなくレースは直線に入った。 ブリザードとフォーチュンはそれぞれ外と内に分かれたが、両方ともどうも脚色が良く見えない。 これはまずいと思っているうちに、4角で好位に取り付いていたジェニュインが抜け出してきた。 うわー買ってねー、ブリザードは何してるんだー、と思っていると外からジリジリと伸びてきた。 そしてその内から 4歳スピードワールドがすごい脚で差をつめてきて、ブリザードの横まできた。 しかし「こ、これは!」と思う間もなくブリザードが一気に突き放し、ジェニュインも抜き差って、 ついにとうとう念願悲願のG1制覇。すごいレースだった。馬券は外れたけどよかったよかったと思える一戦だった。 そしてメンバー中最速の末脚を繰り出して 3着に入ったスピードワールド。こいつはすごいぜ。

宝塚記念

97.7.6 阪神芝2200m 4歳上(国指) 定量  12頭 良
  ◎6  8 マーベラスサンデー  58 武豊   (1) 2.11.9
  ○5  6 バブルガムフェロー  58 蛯名正 (3) クビ
  △5  5 ダンスパートナー    56 河内   (4) 1-1/4
  ▲8 11 タイキブリザード    58 岡部   (2) ハナ
  △1  1 ローゼンカバリー    58 横山典 (7) 2-1/2
単8 230円  複8 120円, 6 170円, 5 260円
枠5-6 340円  馬6-8 440円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ マーベラスサンデー (1)
○ バブルガムフェロー (2)
▲ タイキブリザード (4)
△ ダンスパートナー (3)、ローゼンカバリー (5)
注 ヤシマソブリン (8)

◎マーベラスサンデー。能力は間違いなく G1級だが、ここまでの G1成績は 4着、2着、3着とどうも勝ちきれない。 しかし今回はライバルのサクラローレル、マヤノトップガンがいない。ここで負けちゃあいられないだろう。 ○バブルガムフェロー。昨年秋の天皇賞で JRA史上初の 4歳制覇を成し遂げた馬。 実力が超最強クラスには違いないが、前走鳴尾記念(1着)が休み明け-14kgで激走。その反動が恐いので二番手評価。 ▲タイキブリザード。勝ちきれないという点では◎をはるかに凌ぐ馬だったが、前走の安田記念でついに悲願の G1勝利。 今秋には再びアメリカ遠征も予定とか。今回も不様なレースはしないだろう。 上記三頭で堅いと思うが、馬券的には妙味が少なすぎる。 そこで三強の組み合わせは買わず、伏兵の台頭を期待して三頭からそれぞれ以下の馬へ流す。 調教が抜群に良かったダンスパートナー、心の友サマーサスピションの弟ローゼンカバリー、 そろそろ古豪復活が見たいヤシマソブリン。

【レース】 バブルガムフェローが前走 -14kgから更に -6kg。嵐の予感がするぜ。 先手を取ったのはシーズグレイス。二番手タイキブリザードで淀みのないペースとなった。前半 4Fが 46.0秒。 マーベラスサンデーの位置取りは後方三番手といつもよりもかなり後ろでちょっとヒヤヒヤ。 直線に向いたときの先頭はタイキブリザード、二番手ゼネラリストだが、直後にバブルが迫ってきた。 バブルがゼネラリストとタイキを競り落として後続を突き放しにかかったが、 外からマーベラスが迫り、さらに外からダンスパートナーが飛んできた。 「もらったー」と思ったがそこは天皇賞馬の底力。 バブルはマーベラスにこそ差されたもののそこからもうひと伸びしてダンスの追撃は振り切った。 バブルガムフェロー恐るべし。そしてマーベラスサンデーは念願の G1初勝利を飾った。 馬券は取れなかったが見ごたえのあるレースでよかったよかった。

秋華賞

97.10.19 京都芝2000m 4歳牝(混指) 定量  18頭 良
  ◎5 10 メジロドーベル    55 吉田   (1) 2.01.1
    8 17 キョウエイマーチ  55 松永幹 (2) 2-1/2
  △4  8 エイシンカチータ  55 山田和 (9) クビ
    6 12 オレンジピール    55 河内   (5) 1-1/2
    7 15 エアリバティー    55 柴田善 (4) アタマ
単10 170円  複10 110円, 17 140円, 8 490円
枠5-8 320円  馬10-17 360円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ メジロドーベル (1)
○ ビワビーナス (17)
△ プロモーション (12)、メイプルシロップ (8)、エイシンカチータ (3)
注 ナナヨーウイング (18)、マイネブリリアン (16)

◎メジロドーベルは阪神3歳牝馬Sとオークスを勝ち、桜花賞も2着。これは凄い。 ここでもう一つ G1勝ちを積み重ねて歴史に残る名牝への道を爆進していく可能性も大きい。 一つ上のエアグルーヴとの対決も見てみたいが、まずは同世代の完全女王へ自信の本命。 当然そのドーベルを桜花賞で破ったキョウエイマーチが対抗になるところだが、 もう一強のシーキングザパールが回避してここまで人気を披ると馬券的には買いにくい。 根拠は全くないが無謀にも無印として、もし来たらあきらめる。 となるとドーベルの相手探しになるわけだが、どうも小粒の印象はぬぐいきれない。 良血(ビワハヤヒデ、ナリタブライアンの妹)のビワビーナスを一応○として、 以下トライアル勝ちのプロモーション、前走キョウエイに迫ったメイプルシロップ、 一勝馬ながら末脚鋭そうなエイシンカチータ、オークスで万馬券を取らせてくれたナナヨーウイング、 好調教マイネブリリアンまで押さえる。

【レース】 キョウエイマーチが好スタートからハナを狙ったが、内枠の利でナイトクルーズが逃げ体勢に入った。 キョウエイはピッタリ折り合って二番手。これは絶好だ(まずいなあ)。 一方のメジロドーベルはスタートがあまり良くなく、ちょうど中団からの競馬となったが、 馬群に入れてこちらもキッチリ折り合っている(よしよし)。 レースはそのまま平均ペースで進んでいったが、3角からドーベルが外に持ち出して上がっていき(うまいぞ吉田)、 4角でキョウエイがナイトクルーズに並びかけて一気にレースが動いた。 直線に入りキョウエイが後続を突き放すが、外に出たドーベルの末脚が爆発(すげー)。 残り100mで一気に差り切り見事に今年の牝馬二冠に輝いた。 中ほどをエイシンカチータとエアリバティーが伸びてきたが、キョウエイがギリギリ2着を死守して本命決着となった。 馬券は惜しくも外れたがドーベルもキョウエイも持てる力を十分に出した見事な競馬だった。

天皇賞・秋

97.10.26 東京芝2000m 4歳上牡(指) 定量  16頭 良
  ◎6 12 エアグルーヴ        56 武豊   (2) 1.59.0
  ○4  7 バブルガムフェロー  58 岡部   (1) クビ
    1  1 ジェニュイン        58 田中   (3) 5
    1  2 ロイヤルタッチ      58 蛯名正 (6) ハナ
    4  8 グルメフロンティア  58 加藤  (15) クビ
単12 400円  複12 130円, 7 100円, 1 180円
枠4-6 250円  馬7-12 290円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ エアグルーヴ (1)
○ バブルガムフェロー (2)

史上初の秋天連覇に挑むバブルガムフェロー、牝馬による17年ぶりの天皇賞制覇を狙うエアグルーヴ。 戦前の注目は完全にこの 2頭に絞られた。 本来ならこのどちらかを切って高配当を狙いたくなるところだが、今回ばかりは仕方ないと見る。 火曜日にこの 2頭で決まった夢を見たという、ちょっとうさんくさい理由も手伝って一点勝負。 好みの問題だけで、◎エアグルーヴ、○バブルガムフェローとする。

【レース】 逃げ宣言のイナズマタカオーのさらにハナを叩いた 4歳馬サイレンススズカが大逃げを打った。 1000m通過付近で2番手に10馬身ほどの差をつけ、場内がどよめく。 イナズマタカオーのすぐ後ろの3番手にバブルガムフェローがつけた。エアグルーヴは中団。 4角を回ってもサイレンススズカのリードはまだ大きく、場内が騒然としてくる。 ...が、活きのいい4歳馬の見せ場も坂までで、満を持してバブルが先頭に立つ。 その外からはエアグルーヴもやって来る。エアが首だけ出てからは完全に 2頭のマッチレースとなった。 後続は全くついていけず、引き立て役にもならなかった。 それにしてもエアグルーヴの勝負根性はすごい。バブルとの差を最後まで全く縮めさせずに追撃を振り切ってしまった。 はっきり言ってトリハダが立った〜。 そして一番人気ゆえの敗戦ともいえるバブルも大したものだ。 ローレルとトップガンがいなくなった日本の競馬界をこの2頭で引っぱっていってほしい。

菊花賞

97.11.2 京都芝3000m 4歳牡牝(指) 定量  18頭 良
    2  4 マチカネフクキタル  57 南井   (3) 3.07.7
  △4  7 ダイワオーシュウ    57 柴田善 (7) 1
  △7 14 メジロブライト      57 松永幹 (2) ハナ
  △7 15 トキオエクセレント  57 吉田   (8) クビ
  ○8 16 シルクジャスティス  57 藤田   (1) 1
単4 500円  複4 220円, 7 430円, 14 150円
枠2-4 3,150円  馬4-7 3,970円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ シルクライトニング (12)
○ シルクジャスティス (5)
▲ エリモダンディー (10)
△ メジロブライト (3)、ダイワオーシュウ (2)、トキオエクセレント (4)

今秋これまでの 2戦と違って難解な戦いとなったが、先週と同様に神のお告げがあった。 夢を見たわけではないが、火曜日にシルクライトニングが好走しそうな予感が湧き出したのである。 というわけで、◎シルクライトニング。ただしオカルトだけの予想ではない。 血統、状態、鞍上、どれを取っても好勝負が期待できる。 ○シルクジャスティスはダービー 2着馬。ダービーと前走京都大賞典で見せた豪脚はここでも炸裂するだろう。 ▲エリモダンディーはそのジャスティスを調教で子供扱いしたほどの絶好調。 以下、父の無念を今度こそのメジロブライト、連対率 100%が不気味なダイワオーシュウ、復調なったトキオエクセレントを押さえる。 なお神戸、京都の両新聞杯を連勝したマチカネフクキタルは血統面から来る距離不安により無印。

【レース】 人気どころはみな追込み脚質のため後ろからの競馬になると思われたが、 なんとマチカネフクキタルがスタート直後3番手につけた(しめしめ)。 ハナを奪ったのはテイエムトップダンだが、これが見た目にも分かるようなスローペースとなった。 そのまま淡々と進んだレースは 3角あたりでようやく動き始める。 シルクジャスティスがつまづいたヒダカブライアンのあおりを受けるなど、少々荒っぽいレースだ。 そんななかマチカネは下がっていき、メジロブライトとシルクライトニングは上がっていく(よしよし)。 メジロブライトがまず先頭に立ったが、すぐ横のダイワオーシュウが差し返す。 シルクライトニングは早々に沈んでいった(おれの予感っていったい...)。 がっくりしているといつの間にか沈んだはずのマチカネが間を割って伸びてきた。 そのまま前をまとめて交わすとそこはマチカネ軍団初の G1ゴールである。 中距離血統のはずのこの馬が、両トライアルでのあの末脚を 3000mでも爆発させるとはおそれいった。 ...と言いたいところだが、このレースは超ウルトラスーパースローペースだったのである。 なにしろ最初の 1000m が 61.8秒、1000m〜2000mに至っては、なななんと 66.5秒である! これじゃサクラバクシンオーでも勝てるんじゃなかろうかと思ってしまった。 まあマチカネフクキタルが強いことは認めるが、今度は是非中距離で文句のつけようがない勝ち方をしてほしい。

エリザベス女王杯

97.11.9 京都芝2200m 4歳上牝(混指) 定量  15頭 良
    3  5 エリモシック        56 的場   (3) 2.12.5
  ◎2  3 ダンスパートナー    56 河内   (1) クビ
    8 15 エイシンサンサン    56 土肥   (8) 1/2
    3  4 フローレスリーフ    56 塩村  (15) 1/2
  △4  6 エイシンカチータ    54 山田和 (9) 1/2
単5 880円  複5 200円, 3 110円, 15 420円
枠2-3 600円  馬3-5 600円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ ダンスパートナー (2)
○ メジロランバダ (8)
▲ ビワハイジ (7)
△ エイシンカチータ (5)

◎ダンスパートナー。 3週前にメジロドーベルが秋華賞を圧勝し、先々週はエアグルーヴが 17年ぶりの牝馬天皇賞制覇を成し遂げた。 先輩オークス馬として現役最強牝馬の称号を譲らないためにもここは絶対に負けられない。 中間の調整も絶好で、メンバー構成を見ても死角はない。 ○メジロランバダ。昨年から今春にかけての出世ぶりは目を見はるものがあった。 阪神大賞典と天皇賞ではさすがに牡馬の壁にはね返されたが、その姿勢はもはや牝馬というイメージがない。 休み明けを一叩きしたローテーションにも好感が持てるし、ひょっとしたら化け物牝馬かもという期待もある。 ▲ビワハイジは 3歳時には前述エアグルーヴを軽くひねったほどの馬。 ダービー挑戦後の骨折で超長期休養していたが、これもランバダ同様に一叩きの変わり身を期待したい。 あとは「最強の 500万条件馬」4歳エイシンカチータの勢いにも注意する。

【レース】 エイシンサンサンの平均ペースの逃げでよどみのない展開となった。 メジロランバダ、ダンスパートナー、エリモシックの人気どころはこの順で中団から後方に待機。 3角から 4角にかけて、ランバダの手応えが怪しい(おいおい)。 一方ダンスとエリモはそれぞれ内と外に分かれて直線を向いたがこれが明暗を分けた。 ダンスパートナーの前が思い切り壁となり一番外まで持ち出さざるを得なかったのだ。 外のエリモシックと馬体が合った時には既にクビ差遅れてしまっていた。 あとは 2頭の壮絶な叩き合いになったが、結局エリモが差し返しを許さずに優勝。 ダンスパートナーの連覇を阻むと共に、去年の自身の惨敗の雪辱を果たしたのであった。 去年は◎エリモシックだったんだけどなー。あーあ。(負けおしみモード ^^;)

マイルチャンピオンシップ

97.11.16 京都芝1600m 4歳上(混指) 定量  18頭 良
  △3  5 タイキシャトル      55 横山典   (2) 1.33.3
  ○6 11 キョウエイマーチ    53 松永幹   (5) 2-1/2
  △8 18 トーヨーレインボー  55 松永昌   (3) 1-4/3
  △8 17 ロイヤルスズカ      57 南井     (9) アタマ
    1  1 プレストシンボリ    57 ロバーツ(12) 3/4
単5 380円  複5 160円, 11 400円, 18 200円
枠3-6 930円  馬5-11 2,760円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ スピードワールド (12)
○ キョウエイマーチ (2)
▲ サイレンススズカ (15)
△ タイキシャトル (1)、トーヨーレインボー (3)、オースミタイクーン (10)、ロイヤルスズカ (4)
注 バトルライン (13)、ヒシアケボノ (14)

すばらしいメンバー構成となった。G1ホースが6頭、重賞勝ちに至っては15頭と、まさにマイル王決定戦にふさわしい。 ◎スピードワールド。共に直線詰まる不利がありながら古馬相手に3着した安田記念と毎日王冠。 そのレース振りは既に4歳のそれを超えているように見える。ベストのマイルでG1初勝利は目前と見る。 ○キョウエイマーチ。まだ 4歳の牝馬ではあるが、 その馬体と桜花賞で見せたスピードの迫力をもってすれば強力牡馬相手でも十分勝負になるだろう。 ▲サイレンススズカ。天皇賞では大逃げを打ちながら見せ場十分の6着。今回も十分ハナを切れるスピードの持ち主である。 以下、重賞連勝中で全成績が【5 1 0 0】のタイキシャトル、 【5 3 1 0】で京都マイルのレコードホルダーのトーヨーレインボーまですべて4歳勢。 その後末脚確かなオースミタイクーンとロイヤルスズカ。初芝ながら調教がよかったバトルライン。 ブリンカー効果を期待したいヒシアケボノまで押さえる。

【レース】 スピードワールドが +18kg。 いきなり嵐の予感がしたが予想を変えて外したら悔しいし、ここはひとつ成長分ということで納得することにした。 レースはキョウエイマーチがもの凄いスピードでハナを切った。 それにサイレンススズカがからもうとするがハナは譲らない。 タイキシャトルはちょっと離れた先団に取りついている。一番人気のスピードワールドは例によって後方待機。 サイレンススズカは 4角前からずるずると下がっていった(途中で鞍ずれしたらしい)。 4角を回った時、キョウエイのリードは 3馬身から 4馬身。 こりゃあすごい、さすがオレが目を付けていただけのことはある。 ...と思ったが、一方のスピードワールドは最後方でもがいている。 ああー、やっぱり重かったのかー、毎日王冠から 18kg成長ってのは無理があったかー、と思っても後の祭りであった。 キョウエイマーチは結局 2着に逃げ粘った。それを交わして圧勝したのは今シーズン最大の上り馬タイキシャトルであった。 結果として前が残ったのでスローだったのかと思っていたが、 後で聞いたところでは前半の 1000mのラップはなんと 56秒台だったそうだ。 後方組はあまりのハイペースで追走に脚を使わされてしまったということか。 キョウエイマーチ恐るべし。今年は牝馬の層が実に厚い。

ジャパンカップ

97.11.23 東京芝2400m 4歳上(国指) 定量  14頭 良
  ▲3  3 ピルサドスキー    (英) 57 キネーン (3) 2.25.8
  ○6  9 エアグルーヴ           55 武豊     (2) クビ
    8 13 バブルガムフェロー     57 岡部     (1) 1-1/4
  △7 12 カイタノ          (独) 55 スターク (6) クビ
  ◎1  1 シルクジャスティス     55 藤田     (4) クビ
単3 460円  複3 160円, 9 140円, 13 140円
枠3-6 570円  馬3-9 860円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ シルクジャスティス (5)
○ エアグルーヴ (2)
▲ ピルサドスキー (1)
△ オスカーシンドラー (8)、カイタノ (4)
注 ローゼンカバリー (9)、アスタラバド (6)

◎シルクジャスティス。菊花賞は完全に脚を余したレースで疲れもなく、直線長い府中なら今度はいける。 ○エアグルーヴ。牝馬にして天皇賞制覇はダテじゃないだろう。同コースのオークスを勝っているし距離も大丈夫。 ▲ピルサドスキー。実績 No.1、夢のお告げもあったがこれが引退レース。単なる顔見せで終わる可能性も考慮して三番手。 △オスカーシンドラーは 2400mでも短いと言われるような馬だが、厳しいレースになった時はスタミナで浮上もありそう。 以下調教良かったカイタノ、馬場が渋ればローゼンカバリー、なんとなく不気味な(なんだそりゃ ^^;)アスタラバドまで。 天皇賞でエアにやられたバブルガムフェローは、距離伸びるここは上がり目無しと見て無印。

【レース】 押し出されるように先頭に出たツクバシンフォニーのペースでレースは進んだ。 スローペースの好位につけたエアグルーヴとバブルガムフェローが直線で抜け出して天皇賞の再現かと思われたが、 内から伸びたピルサドスキーが余裕の勝利。やはり凱旋門賞 2着の実力は本物中の本物だった。 パドックでは馬っ気出しまくりだったのに。世界の壁恐るべし(夢のお告げも信じるべきだった)。 ◎シルクジャスティスは 4角で最後方だった上、外のローゼンカバリーをうまくかわせずにまたもや脚を余した 5着。 うーむ、もう少しうまく乗ってほしかったよ、藤田君。

阪神 3歳牝馬S

97.11.30 阪神芝1600m 3歳牝(混指) 馬齢  16頭 良
  ◎1  2 アインブライド      53 古川   (7) 1.35.8
  △6 11 キュンティア        53 高橋亮 (6) 1-1/4
  △8 15 ダンツシリウス      53 ペリエ (8) アタマ
  △5  9 サラトガビューティ  53 藤田   (2) 1/2
  ▲5 10 シンコウノビー      53 後藤   (1) クビ
単2 1,390円  複2 380円, 11 390円, 15 530円
枠1-6 2,210円  馬2-11 6,000円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ アインブライド (1)
○ ダイワリプルス (6)
▲ シンコウノビー (5)
△ サラトガビューティ (4)、キュンティア (2)、ダンツシリウス (3)
注 エイシンシンシアナ (13)、コスモプルミエ (10)

◎アインブライド。前走ファンタジーSは 7着だったけが、出遅れた上にスローペースで全くレースに参加できていない。 それでも上がりは 34.4秒とそれなりの脚は使える馬。 前々走で千六も経験しているし、父も好調新種牡馬コマンダーインチーフと申し分ない。 一度惨敗すると人気ががっくり落ちるのが 3歳戦。ここは狙い目とみる。 ○ダイワリプルス、▲シンコウノビーは人気の一角。両頭とも調教が抜群に良かったので、この二頭を本線。 △サラトガビューティは確かに実績上位だが、人気になり方が気に入らないので押さえまで。 キュンティアとダンツシリウスは人気はないが上位に食い込む力は十分あると見る。 以下まだ底の知れていないエイシンシンシアナ、コスモプルミエまで押さえる。

【レース】 人気のない馬を軸にしたので、そのアインブライドしか見ていなかった。 差し馬だが絶好のスタート。すぐに控えて中団あたりにつけた。 代わって快速娘エイシンシンシアナがハナを奪った。アインブライドは中団の内で押さえている。 レースはそのまま平均ペースで進み、4角に向く頃にはエイシンが失速。代わってサラトガビューティが先頭に立った。 アインブライドは最内で前が壁になったように見えたが、エイシンの外がポッカリ空いたらしく、そこから伸びてきた。 おおおー、行けー、そのまま突き抜けろー! の応援通り前を行く馬を一気に差し切り見事 G1制覇。 2着争いはサラトガの外を出てきたダンツシリウスを、さらに外から 1戦 1勝のキュンティアが差して決着。 我ながら会心の本命だった。

朝日杯 3歳S

97.12.7 中山芝1600m 3歳(混指) 馬齢  15頭 良
  ◎6 11 グラスワンダー    54 的場   (1) 1.33.6 R
    6 10 マイネルラヴ      54 蛯名正 (6) 2-1/2
    3  4 フィガロ          54 福永   (2) 1/2
  △2  2 アグネスワールド  54 武豊   (3) 3-1/2
    5  8 マイネルメッサー  54 田中  (13) 3
単11 130円  複11 100円, 10 240円, 4 150円
枠6-6 870円  馬10-11 870円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ グラスワンダー (1)
○ ボールドエンペラー (10)
▲ アイアムザプリンス (7)
△ アグネスワールド (4)、シンボリスウォード (13)

◎グラスワンダー。現在無傷の 3連勝中の上、レースの度に着差を広げていったその内容も圧巻。 特に前走の京成杯3歳Sはまさに圧勝としか言いようがなかった。加えて今週の調教も絶好で死角は全く見当たらない。 たとえ単勝が 100円になろうと軸は外せまい。 以下は単なる 2着探しであるが、対抗には○ボールドエンペラーを指名する。前走 9番人気ながら大外を豪快に差し切った末脚は脅威。 ハイペースが予想される今回も期待できる。 ▲アイアムザプリンス。前走大敗で人気を落としているが、その前には札幌王者にも輝いている。油断禁物だろう。 以下、休養明けでも能力で食い込んでくる可能性あるアグネスワールド、 デビュー 2連勝中で調教も良かったシンボリスウォードを押さえる。

【レース】 アグネスワールド、シンボリスウォードのスタートが良かったが、 逃げ宣言マウントアラタが結局ハナを叩いてハイペースとなった。 グラスワンダーはちょうど中団を進む。 直線向いて失速したマウントアラタをマイネルラヴとフィガロが交わしていったが、 その外を 4角で先頭に取り付いたグラスワンダーが楽々と差し切って完勝。 リンドシェーバーのレコードを 7年ぶりに更新した。 こいつは強いぜ!

スプリンターズS

97.12.14 中山芝1200m 4歳上(国指) 定量  16頭 良
  ▲8 16 タイキシャトル    55 岡部   (1) 1.33.8
  ◎2  3 スギノハヤカゼ    57 田島裕 (7) 1-3/4
  ○6 12 ワシントンカラー  55 柴田善 (4) 1-1/2
  △1  1 フラワーパーク    55 田原   (3) 3
    6 11 エイシンガイモン  57 蛯名正(13) 1/2
単16 190円  複16 120円, 3 290円, 12 220円
枠2-8 790円  馬3-16 1,130円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ スギノハヤカゼ (2)
○ ワシントンカラー (3)
▲ タイキシャトル (1)
△ フラワーパーク (4)、エイシンバーリン (10)

◎スギノハヤカゼ。1400mの日本レコードホルダー。 G1になるといまひとつの成績だが能力は間違いなく G1級のはず。前走 CBC賞完勝の勢いで今度こそ。 ○ワシントンカラー。 ライバルのタイキシャトルには水を空けられた感じだが、1200mなら逆転もあるのではなかろうか。芝での一変も期待。 ▲タイキシャトル。マイルCSでの勝ちっぷりは強いのひと言。 2F短くなって心配する向きもあるが、ケタ違いの能力であっさり克服も十分考えられる。 以下復調著しいフラワーパーク。最後の坂に不安があるがなんといってもこの距離のレコードホルダー、エイシンバーリンまで。

【レース】 予想通りホクトフィーバス、エイシンバーリン、キョウエイマーチがガンガン行った。 最初の 3Fが 31.6秒というかなりのハイペース。人気のタイキシャトルは少しおいてその後ろあたりにつけた。 スギノハヤカゼは中団からやや後方といったあたり。 4角を回るころにはもう前は一杯である。そこで先頭に並びかけたタイキがあっさり抜け出した。 外からスギノハヤカゼが急襲したが 1馬身3/4まで詰め寄るのが精一杯でタイキの完勝。 2週続けて栗毛のマル外の強さにド肝を抜かれてしまった。 ちなみに 3頭いた外国馬は枕を並べて討ち死に。

有馬記念

97.12.21 中山芝2500m 4歳上(混指) 馬齢  16頭 良
  △7 14 シルクジャスティス  55 藤田   (4) 2.34.8
    2  3 マーベラスサンデー  56 武豊   (1) アタマ
  ○6 12 エアグルーヴ        55 ペリエ (2) クビ
    2  4 ローゼンカバリー    57 横山典 (8) 2-1/2
    5  9 オースミタイクーン  56 武幸  (11) 1-1/2
単14 810円  複14 220円, 3 140円, 12 150円
枠2-7 1,070円  馬3-14 1,240円
【レース前の見解】( ) 内は着順
◎ メジロドーベル (8)
○ エアグルーヴ (3)
▲ タイキブリザード (9)
△ シルクジャスティス (1)、ダンスパートナー (14)

◎メジロドーベル。古馬の一線級とぶつかるのはこれが初めてで不安も多々あるが、未知の魅力に賭けてみたい。 先輩オークス馬たちを乗り越える馬になってほしい。 ○エアグルーヴ。今秋は牝馬にして天皇賞制圧と JC 2着。いまや現役最強馬との呼び声も高いが、連戦の疲れが心配なのも確か。 しかし、人知を超えた能力で突き抜ける可能性も大きいだろう。 ▲タイキブリザード。安田記念で悲願の G1勝ち。留飲を下げたファンも多いだろうが私もその一人。 これが引退レースなので、最後にもう一度見せ場を。 △シルクジャスティスはどうも鞍上が頼りない。 能力はそうとうのものを持っているのだが、小回り中山で再度脚を余すような気がしてならない。押さえまで。 △ダンスパートナー。よくここまで頑張りました。しかし、往年の切れ味が最後で爆発するかも。単なる応援馬券ではない。 なお、一番人気のマーベラスサンデー。能力は間違いなく十分あるが休み明けに見合わない人気を被っているように思える。無印。

【レース】 カネツクロスが一気にハナを奪ったが、2周目の向こう上面まで。3角からはタイキブリザードが先頭に立った。 ◎メジロドーベルは正面スタンド前の歓声で掛かるんじゃないかと心配していたが、位置取りは変わらず良かった。...はずだった。 4角を回って先頭に立ったエアグルーヴを後ろからドーベルとマーベラスサンデーが追いかけるように見えたが、 ドーベルはあっけなく失速。おいおい、4歳牝馬の有馬記念制覇はどうなったんだ。 さらに外からはハデな装備のローゼンカバリーもやってきて、観客をビビらせたがやはり末が甘い。 結局マーベラスがグルーヴを差してそのまま決着かと思ったところにシルクジャスティスが飛んできて、まとめて差し切った。 JCで信じて本命にしたのに藤田が信じられなくなっていた私には買えない馬券だったな。
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